抗酸化防御

「抗酸化防御」という項目について考えてみましょう。

フラナガンの記述に「我々が生きていくために必要なエネルギーの生産場所もミトコンドリアだし、またそこが活性酸素の発生場所であるからです」とあります。


7月25日に、エネルギーを作るために電子を引っ張るのが酸素と言いました。
電子を引っ張ったとき酸素は「スーパーオキサイドラジカル・SOR」という「活性酸素」になります。
ですからエネルギーを作る代償として活性酸素が生まれている訳です。
フラナガンは、このことを言っています。


意外と多くの方が「何か特別のストレスに出会ったときに生まれるもの」などと考えているようです。
「えー! それじゃあいつも活性酸素に脅かされているの?」
と聞いてくる人もいるので、
「それでも、みんな結構元気で生きているじゃあないですか」
と答えるようにしています。



SORという活性酸素が生まれても、それを即座に処理して「水」にまでしてしまう反応系を持っているから大丈夫なんです。
まずSOR [ O2- ] を過酸化水素 [ H2O2 ] に変え、それを水 [ H2O ] にまで変える反応をします。
生体内での反応には、それらの反応のステップごとに違う「反応促進材(触媒)」が用意されています。
その触媒のことを「酵素」と呼んでいます。
このSORを過酸化水素に変える反応には「スーパーオキサイドデスムターゼ・SOD」という酵素が関わっています。


きっとどこかで聞いた名前だと思いますが、生体内の酵素にはアーゼ (ase) という言葉が一番最後に付いていて、それがどの反応を受け持つものかが分かるようになっています。
そこでSODという酵素は、スーパーオキサイドラジカルを次に進めるための反応用ということになります。


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